セキュリティソフトはいらないのだろうか?今回はその疑問に答えていきたい。
アンケートも行ったのでセキュリティソフトについて悩んでいる方は参考にして欲しい。
Contents
セキュリティソフトはいらない?導入状況のアンケート調査結果
セキュリティソフトについてランダムに選んだ10代から70代の690名に対し、以下のアンケートを実施した。
・利用しているパソコンのOS
・利用しているセキュリティソフト
・セキュリティソフトの必要性に関する意識
・セキュリティソフトを入れていない理由
・セキュリティ面における被害状況
この結果について詳しく解説していく。
利用しているパソコンのOS
利用しているパソコンのOSを調査した結果は以下の通りとなった。
利用しているOS | |
---|---|
Windows | 89.7% |
MacOS | 9.6% |
その他のOS | 0.7% |
利用しているパソコンのOSはWindowsが89.7%と圧倒的。MacOSは9.6%と1割に満たない結果となった。
パソコンでセキュリティソフトを利用しているか
パソコンでセキュリティソフトを利用しているかどうかの結果は以下の通り。
利用している | 利用していない | |
---|---|---|
Windows | 85.5% | 14.5% |
MacOS | 45.5% | 54.5% |
その他のOS | 60.0% | 40.0% |
Windowsユーザーはセキュリティソフトを利用している人が85%に上り、半数以下のMacOSユーザーとの差が浮き彫りとなった。
WindowsではWindows Defenderが標準搭載されていることや、MacOSではセキュリティソフトがいらないという世間の論調が、この差に影響していると考えられる。
利用しているセキュリティソフト
利用しているセキュリティソフトについて以下の2点を調査した。
・セキュリティソフトは有料か無料か
・セキュリティソフトの種類
1つずつ詳しく解説する。
セキュリティソフトは有料か無料か
セキュリティソフト導入者を対象に利用しているセキュリティソフトが有料・無料のどちらであるかを調査した割合は以下の通り。
有料 | 無料 | |
---|---|---|
Windows | 59.0% | 41.0% |
MacOS | 73.3% | 26.7% |
その他のOS | 33.3% | 66.7% |
WindowsOSユーザー、MacOSユーザーともに、有料のセキュリティソフトを利用している人の方が多い結果となった。
セキュリティソフトの種類
セキュリティソフト導入者を対象に利用しているセキュリティソフトの種類を調査した結果は以下の通り。
ウイルスバスター | Windows Defender | マカフィー | ノートン | ESET | アバスト | ZERO | カスペルスキー | ソースネクスト | その他 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Windows | 27.3% | 20.3% | 16.0% | 12.8% | 6.6% | 4.3% | 2.5% | 2.0% | 1.6% | 6.6% |
MacOS | 21.9% | 0% | 12.5% | 28.1% | 15.6% | 6.3% | 0% | 6.3% | 3.1% | 6.3% |
その他のOS | 33.3% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 0% | 66.7% |
WindowsOSユーザーはウイルスバスター、MacOSユーザーはノートンを利用している人の割合が高い結果となった。
ウィルスバスターはMacOSユーザーでも2割以上の人が利用しており、人気の高さがうかがえる。
また、Windowsユーザーは標準搭載されているWindows Defenderではなく、別途導入したセキュリティソフトを利用している人の割合の方が多いことが分かる。
セキュリティソフトの必要性に関する意識
セキュリティソフトの必要性に関する意識についての結果は以下の通り。
必要だと思う | 必要だと思わない | |
---|---|---|
Windows | 89.0% | 11.0% |
MacOS | 83.1% | 16.9% |
その他のOS | 60.0% | 40.0% |
WindowsOSユーザー、MacOSユーザーともに、セキュリティソフトは必要だと思っている人の割合は80%以上に上った。
実際にセキュリティソフトを利用している人よりも多い割合で必要性を感じていることが分かる。
セキュリティソフトを入れていない理由
セキュリティソフトを利用していない人に理由を調査した結果は以下の通り。
セキュリティソフトを入れていない理由 | |
---|---|
今までも問題なかったから | 46票(22.2%) |
パソコンの動作が重くなるから | 40票(19.3%) |
セキュリティソフトを入れなくても万全だと思うから | 26票(12.6%) |
期限が切れたまま未更新だから | 24票(11.6%) |
どのセキュリティソフトがいいか分からないから | 24票(11.6%) |
セキュリティソフトの使い方が分からないから | 18票(8.7%) |
危険にさらされる心配がないから | 8票(3.9%) |
セキュリティソフトの入手方法や入手場所が分からないから | 6票(2.9%) |
更新方法が分からないから | 4票(1.9%) |
その他 | 11票(5.3%) |
セキュリティソフトを入れていない理由として「今までも問題なかったから」という理由が最も多い結果となった。
「パソコンの動作が重くなるから」という回答も2番目に多く、セキュリティよりも操作性に重きを置いている人も一定数いることが分かった。
セキュリティ面における被害状況
セキュリティ面における被害状況についても調査を行った。
被害にあったことはあるか
セキュリティ面において何かしらの被害にあったことがある割合は以下の通り。
割合 | |
---|---|
被害に遭ったことがある | 22.6% |
被害に遭ったことがない | 77.4% |
被害に遭ったことがない人の割合が70%以上と圧倒的ではあるが、2割ほどの人は被害に遭ったことがあるとの結果となり、少なからずリスクがあるということが分かる。
被害にあった際にセキュリティソフトを導入していたか
セキュリティ面で被害にあったことがある人に対し、当時のセキュリティソフト導入状況を調査した結果は以下の通り。
割合 | |
---|---|
セキュリティソフト導入済み | 71.8% |
セキュリティソフト未導入 | 28.2% |
セキュリティソフトを導入してた人の割合が7割以上となり、導入していても状況によっては被害に遭うこともあるということが明らかとなった。
Windowsにセキュリティソフトはいらないのか
Windowsにセキュリティソフトはいらないのかどうか、次の側面から解説する。
・Windowsは狙われやすい側面がある
・Microsoft Defenderは優秀だが完璧ではない
・Windows11・Win10などバージョンによっても異なる
1つずつ詳しく解説する。
Windowsは狙われやすい側面がある
Windowsは世界の8割超のシェアを誇っているため、悪意を持つものにとって効率的に狙うことができる。
そのためWindowsはセキュリティを向上させ、現在Microsoft Defenderと呼ばれるセキュリティ機能が標準搭載されている。
一般的なパソコンの使い方であれば有料のセキュリティソフトは必要なく、このMicrosoft Defenderのみで問題ない。
Microsoft Defenderは優秀だが完璧ではない
ただしMicrosoft Defenderがあるからと言って、どんな危険も回避してくれる訳ではない。
Microsoft Defenderはウィルスを侵入防止することができるが、入ってきてしまったウイルスを除去する力は強くないので、ウィルスが侵入してしまうような行動は控えたい。
具体的には違法サイトのダウンロードや、怪しいメールを開くなどの危険な行為をしないことが重要だ。
Windows11・Win10などバージョンによっても異なる
安全の為にはOSをWindows10以降のものにしておく必要もある。それ以前のバージョンではMicrosoft Defenderが搭載されていても現在のものほど強固なセキュリティではない。
ウィルスなどのマルウェアの脅威から自分の身を守る為にはOSを常に最新のものにしておく習慣をつけたい。
Macにセキュリティソフトはいらないのか
Macにセキュリティソフトはいらないのかどうか、以下の側面から解説する。
・Windowsよりセキュリティに強いと言われている
・Macbookでもマルウェアに感染するリスクはある
1つずつ詳しく解説する。
Windowsよりセキュリティに強いと言われている
MacはWindowsよりセキュリティに強いと言われている。MacOS自体にウイルスの監視から駆除までの仕組みが備わっており、OSをアップデートすることにより最新のウィルスに対応できるためだ。
また、Macで動作するアプリケーションは、厳しい審査をへてAppStoreからダウンロードされるのでマルウェアを含むようなソフトは遮断される。
Macbookでもマルウェアに感染するリスクはある
とはいえMacbookでもマルウェアに感染するリスクはあるので注意しなければならない。
メールやUSBなどの記憶媒体、カフェなどの公衆無線LANなどからマルウェアに感染する可能性があるので、怪しいメールは開かない、ウィルスチェックを怠らない、公衆無線LANは利用しないなどの対策をを徹底したい。
セキュリティソフトがない場合の危険性
WindowsもMacもセキュリティが向上しているとはいえ、有料セキュリティソフトがない場合の危険性も考えておきたい。
以下の場合にはマルウェア感染の可能性があるので注意しよう。
・違法サイトからダウンロードする場合
・OSのバージョンが古い場合
・パソコン初心者の場合
・フリーWiFiを利用している場合
1つずつ詳しく解説する。
危険性①違法サイトからダウンロードする場合
違法サイトからのダウンロードはマルウェア感染の危険が極めて高い。検索エンジンの検索結果から強制的に弾かれるようなサイトなどからのダウンロードは避けるのが一番だが、気付かずにダウンロードしてしまう可能性はゼロではない。
危険性②OSのバージョンが古い場合
OSのバージョンが古い場合も危険だ。マルウェアも日々進化し、今までのセキュリティを突破しようとしてくる。インターネットを利用しない場合は良いが、そうでない場合は常にOSを最新のものにしておく癖をつけたい。
危険性③パソコン初心者の場合
パソコン初心者の場合は有料セキュリティソフトを入れておくのが安心だ。初心者の場合には危険なメールやサイトの見分けがつかないことがあるからだ。
一緒にパソコンを使う家族に初心者がいる場合にも有料セキュリティソフトを入れておこう。
危険性④フリーWiFiを利用している場合
フリーWiFiを利用している場合も危険であると認識しておきたい。カフェや空港などのフリーWiFiはマルウェア感染だけでなく個人情報の傍受や漏洩の危険性もある。
なるべく使用しないことが望ましいが、どうしても使用しなければならない場合には有料セキュリティソフトや、通信を暗号化し安全な通信経路を作ってくれるVPNなどの導入を検討したい。
提供主がはっきりしているフリーWiFiに限定して利用するなどの注意も必要だ。
セキュリティソフトがいらない人・導入するべき人
セキュリティソフトがいらない人・導入するべき人をまとめた。
セキュリティソフトがいらない人
セキュリティソフトがいらない人は以下の様な人だ。
・プライベートでの利用(個人利用)のみの人
・オンラインで利用することが少ない人
1つずつ詳しく解説する。
プライベートでの利用(個人利用)のみの人
プライベートで一般的な使い方をする場合にはセキュリティソフトは必要ない。怪しいサイトを閲覧したり、危険なソフトをダウンロードする様なことがなければOSのセキュリティで十分だ。
オンラインで利用することが少ない人
インターネットに接続することがほとんどない人もセキュリティソフトは必要ない。
インターネットに接続しなければマルウェアに感染することもほぼないのでOSのセキュリティのみで良い。
セキュリティソフトを導入するべき人
セキュリティソフトを導入するべき人は以下の様な人だ。
・ビジネスで利用する人
・フィンテックのサービスを利用する人
・オンラインゲームをする人
1つずつ詳しく解説する。
ビジネスで利用する人
パソコンをビジネスで利用し、機密情報など重要な情報を扱う場合には有料セキュリティソフトを導入した方が良い。
ビジネスで扱う情報の漏洩や消滅などは被害も甚大になるので万全の体制を取っておきたい。
フィンテックのサービスを利用する人
オンラインで決済や送金などのサービスを利用する場合にも有料セキュリティソフトが安心だ。
金銭のやりとりは狙われやすいので注意したい。
オンラインゲームをする人
オンラインゲームをするだけならOSのセキュリティで事足りるが、海外のゲームの情報を集めるため海外サイトを閲覧したり、海外サイトからツールやデータをダウンロードする場合には有料セキュリティソフトを導入しよう。
ゲームの動作を邪魔しない、負荷が軽いセキュリティソフトがおすすめだ。
セキュリティソフト利用時の注意点
セキュリティソフト利用時の注意点は以下の2点である。
・注意点①セキュリティソフトは複数動かすべきではない
・注意点②セキュリティソフトが検知しない範囲もある
1つずつ詳しく解説する。
注意点①セキュリティソフトは複数動かすべきではない
セキュリティソフトは同時に複数動かすべきではない。パソコンへの負荷が大きくなり動作が遅くなるだけでなく、セキュリティ機能にも影響する可能性があるので注意が必要だ。
使用するセキュリティソフトは1つに絞ることをおすすめする。
注意点②セキュリティソフトが検知しない範囲もある
セキュリティソフトを導入したからといって何から何まで守られる訳ではない。例えばSNSにアップした写真から居住地や生活行動範囲を知られてしまうなどのリスクはセキュリティソフトでは回避できない。
セキュリティソフトを絶対視するのではなく、常に自衛の意識を持つことが重要だ。