ソフトバンクは、子会社であるHAPSモバイルの成層圏通信プラットフォームに加え、今回協業を発表した米・スカイロテクノロジーズ、2021年にソフトバンクグループなどから資金調達をした英・OneWebの衛星通信サービスを活用し、世界中にインターネットを提供していく考えを示した。
世界中に通信ネットワークを提供
地上基地局だけではカバーできなかった宇宙空間や成層圏からの通信ネットワークを構築・提供し、日本およびグローバルでの展開も視野に入れている。
各社の特徴は下図の通り。
社名 | サービスの特徴 |
Skylo Technologies, Inc.(スカイロテクノロジーズ) |
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OneWeb Ltd.(英・ワンウェブ) |
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HAPSモバイル株式会社 |
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OneWebは、低軌道衛星コンステレーションの構築を進めており、2019年末から毎月30基以上の衛星の打ち上げを行い、約650基で構成される衛星コンステレーションを構築する。2021年には商用サービスを開始する予定である。
ソフトバンクの子会社であるHAPSモバイルは、機体の開発からテストフライト、通信試験などを行っている。
米国ニューメキシコ州のSpaceport Americaで、ソーラーパネルを搭載した成層圏通信プラットフォーム向け無人航空機「Sunglider(サングライダー)」の5度目のテストフライトで、成層圏での飛行に成功した事を2020年に発表している。
ソフトバンク、NTNソリューション今後のビジョン
NTNとは非地上系ネットワークのことで、宇宙空間や成層圏から提供する通信ネットワークにより、地上基地局ではカバーできていない場所でも通信サービスを提供することができる。
各社の協業により実現可能である具体的なサービスは、下記の通りである。
- 漁業や鉱業、海運業などIoTの需要がある産業に対し、従来よりも低価格で接続を提供
- 政府機関や企業、エンドユーザーに対し、従来より高速・低遅延な通信サービスを提供
- インターネット環境が整っていない地域でもスマートフォンなどのモバイル端末が利用可能になる成層圏からの通信サービス提供
NTNソリューションの活用により世界中の通信環境を整え、アナログな産業のデジタル化を加速させ、変革する社会の実現を目指す。
そのために、ソフトバンクはシームレスに繋がる通信サービスやDX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションの提供を目指すということである。
出典:ソフトバンク株式会社